会館でお葬式を行うにあたっては、葬儀社によってさまざまなセレモニーをしてくれることがあり、そうした演出を目にしたことがあるという人もいるのではないでしょうか。まだまだ多くはありませんが、遺族にとってはもちろんのこと、参列者の方々にとっても、故人と家族の生前の様子がよくわかるとして、非常に好評になりつつあります。
もっとも多い演出としては、故人の想い出の写真を10枚程度遺族に用意してもらい、ナレーションや背景となる風景を添え、DVDで紹介するという方法です。遺族としては、見慣れた写真でありながら、ナレーションの力もあり、在りし日の故人との想い出がよみがえって涙なしには見られません。
参列者の人たちにとっては、故人の若かりし日の頃から、家族と紡いできた想い出のシーンを写真で見ることにより、生前の人柄を改めて偲ぶことになります。会場にはスクリーンが用意され、そこに写真がナレーションと共に写っていく様は、遺族にとっては悲しみと共に楽しかった想い出がよみがえるひと時となり、葬儀のあとでよい演出をしてくれたと感謝する人が多いといわれています。
涙にくれるお別れのセレモニーが続く中、ふと心安らぐ時間がもてるとしたら、この写真による在りし日の想い出を流す瞬間でしょう。遺族にとっては涙なしには見られない写真ですが、笑顔の写真をあらかじめ選んでおけば、故人との楽しかった時間を一番の想い出として、呼び起こすことができるのではないでしょうか。