ほとんど全ての仏教では、お香をつまむ焼香の作法があります。そして、基本的には僧侶と遺族に一礼をした後、焼香の前で改めて一礼、そこから手で焚いて合掌という流れとなります。ただ、宗派によって回数や、おしいただくかどうかが異なります。
おしいただくとはお香をつまんだ後に、額に近付ける動作のことです。真言宗だと全部で3回行い、いずれもおしいただきを行います。浄土真宗では回数は1回のみで、おしいただきは必要ありません。曹洞宗は全部で2回ですが、おしいただくのは1回目のみです。
さらに、同じ宗派でも地域によって異なる場合もあります。宗派は個人によって異なりますが、基本的には他所の法事や葬儀でも自分の宗派の作法を行って問題はありません。したがって、自分の宗派は何回行うのか、おしいただきは必要なのかくらいは覚えておいた方が良いです。
急に忘れてしまった場合は、1回だけでも問題はないでしょう。よほど作法に厳しい人が見ていなければ、咎められることもないはずです。また、焼香を行う順番も基本的には決まっているため、不安であればあらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。
現代では作法に詳しくはない人が増えているということで、僧侶が順番を教えてくれる場合もあります。