都市部を中心に最も多い葬儀のスタイルは、家族葬だとされています。その背景には、社会の変容が大きく関係しています。日本は高齢化社会と言われて久しいですが、高齢者の場合はお葬式へ参列するのも大変であると考えられています。
しかも、それが遠方になると、電車や飛行機を手配し、場合によってはホテルの手配が必要になります。そうなってくると、ちょっとした旅行に出かけるようなものであり、しかも、足腰が不自由とくると移動だけでも大変なことになります。
葬式を行う側も参列する側にとっても一大事であると言わざるを得ません。そうした事情を考慮して、家族でしめやかに行う葬儀が増えてきました。参列するのも家族だけなので、親族に対しても余計な配慮をする必要はありません。
家族葬が増えたことにより、社会もそれを許容するようになりました。一応親族や友人に連絡をするものの、家族葬をする旨を伝えておけば、わざわざ参列する必要もなく、連絡を受けた側もそれで納得します。その後、四十九日法要が終わった後に、体力や時間的に余裕があればお参りをすれば良いので、親族にとっても負担がないので家族葬は歓迎されています。今後も家族葬が主流となります。