葬儀では僧侶は黒い袈裟を着てでてきますが、平安時代までの僧侶は黒い袈裟を着ていませんでした。また、天皇や仲間以外の儀式に携わることはなく、死の穢れを避けていたのが実情です。鎌倉時代に入り新仏教の僧侶が死の穢れも気にせずに葬儀にかかわるという意思表示をするために黒の袈裟を着はじめたのがはじまりになります。現在ではお葬式といえばお坊さんを呼んでお経をあげてもらうことは常識ですが、僧侶は人の死に積極的にかかわりあうことを嫌っていたというのが事実です。
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